美容業 ヘアーグリップ

石山長司さん

目次

「深ぼりインタビュー」第6回目は、「美容業 ヘアーグリップ」の代表、石山長司(いしやまちょうじ)さんにお話を伺ってきました。

インタビュー vol.6 ヘアーグリップ 石山長司さん

お店:ヘアーグリップ
業種:美容業
話を伺ったひと 石山長司(いしやまちょうじ)さん

ヘアーグリップとは

白い外観が印象的な美容室、ヘアーグリップ。お客様が日常でブラシを使わず、指でカンタンに形を作れるようなヘアースタイルを第一に考えた、さりげないスタイルが得意なヘアサロン。

健康的な美しい髪の毛を考えておすすめしているヘナカラーや、目元をはっきり魅力的にみせる、熟練施術者によるまつ毛エクステの格安施術も人気です。

※価格はインタビュー時のものです。

美容業 ヘアーグリップ : 練馬区練馬1-20-5

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白髪はもちろん、全身の老化を防ぐとか
販売より喜ばれることをして差し上げたい

「うちで売っているんですよ」と言われてびっくりした、普通、美容室では売っていなさそうな "あるもの" 。理由を聞いたら、ヘアーグリップさんらしさがうかがえる、興味深いお話に納得でした。

白髪はもちろん、全身の老化を防ぐ

毛細血管に注目

人間60歳ぐらいから以降は、毛細血管が使わないからだんだん退化してなくなっちゃうんですよね。

そうすると足が痛いとか、ひざが痛いとか、末端が冷えてくるとかっていうのが必ず出てくるらしいんですよ。

人間の老化っていうのは、毛細血管の欠如って言われているらしいんですよ。

たとえば白髪がでるのとか、たるみがでるのとか、そういったものも、毛細血管がそこまで栄養と酸素をうまく運んでいない部分があるんですよ。

ロングペッパー(コショウ)

人間は栄養素を腸で吸収して、血管に流れて、血管の先から毛細血管までばーっと行くらしいんですね。それを助けるのがそのロングペッパーっていうやつなんですよね。

ヒハツっていったり、沖縄ではピバーチとかっていうんですけど、これは3つとも同じもので、呼び名が違うらしいんですよ。他にシナモンとかしょうがにも、ピペリンて言う栄養素が入っているんですよ。

それを1日1ミリグラムぐらいずつ、摂取していると毛細血管を再生していく作用があるんですよ。

白髪も、頭蓋骨と頭皮の間に毛細血管が入り乱れてそこから栄養をとったり、髪の毛を伸ばしたりとか、メラニン色素を作る場所があるんですけど、そこに栄養を与えていると白髪が黒くなったりとか、白髪になりにくくなったり、抜け毛にもいいんですよ。要は老化を防いでいくってことなんですよね。

商品の販売より喜ばれる情報を教えたい

(インタビュアー : そういう話を聞いちゃったら買いますよね)

ところがね、売ってないんですよ。関西、沖縄のほうにはわりとあるらしいんですけど、関東にはあまり流していないって言うんですよね。ネットでも、在庫切ればっかりなので、今うちで、お客さんに350円で出してるんです。

端数の10円も儲かっていないんですよ。それを差し上げてもいいんですけど、もらった方が気兼ねするんですよね。なくなったら、またありますよっていうことで。だからほとんどサービスですね。

メーカー側には、ヘア関連製品を店で販売しなさいって勧められるんですけど、今はネットで同じようなものが安くでてるんですよ。小さい美容室が月に20~30本売ったって、ある意味たかが知れているし。

それよりもいろんな情報を教えてあげたほうが、お客さんが喜んでくれるんじゃないかなって気がするんですよね。だから、そういう本当にいいものなのに、売っていないようなものは売るんです。

お客さんが家に帰ったときが勝負

美容師の腕自慢ではなく、お客様が自分でいかにヘアスタイルをつくれるかを大事に考えていらっしゃる石山さん。ご自身は飽きっぽいとおっしゃられていましたが、美容師を長く続けてこられた理由とは・・・?

お客さんが帰ったときがある意味勝負

基本は、お店に来るときれいになるけど、家ではこんなにならないよっていうのは、今でももちろん聞くんですけど、わりとそういう方は多いですよね。

それって何か変だなって昔っから思っていて。染めるのはともかくとして、何のためにカットしたりとか、美容のそういうのをやっているのかなと。自分の腕自慢みたいな感じじゃないですか。

そうじゃなくて、来たお客さんが帰ったときが、ある意味勝負ではないかなっていう。

昔から、美容学校からしばらくしてぐらいからそういう感じでしたね。

美容師になったきっかけ

(インタビュアー : もともとはどういうきっかけで美容師さんになろうと思ったんですか)

高校出て、父親が行っている、大手の会社に入ったんですけど、たまたま父親と同じ範囲のところだったんですよ。

入ったとたんから嫌で嫌でしょうがなくて。基本は父親のコネで入ったんですけど、だけどそのコネの顔を丸つぶしにして、4月に入って、まあ1月まではいなくて結局12月の20日ぐらいまでいたんですかね。

で、その後考えたんですね。各種学校案内書みたいなのがあって、それを見ながら、美容でもやるかみたいな感じで。ぶっちゃけそんな夢があったとかじゃくて、スッと何でもやっちゃうほう、やめちゃうほう。根性がないんでしょうね。

(インタビュアー : 根性があるから17年もやっていけるんでしょう。気がついたら長くやっていたという感じなんですか)

ほんとそうですよ。

お客さんの反応が一番うれしい

(インタビュアー : 何かやって面白いから、気づいたらそこまでになっていたっていう感じなんですか)

まあ、飽きないですね。基本的にはお客さんが喜んでくれるとうれしいのは当然ですけど。

大体シャンプーから入っていって、ヘルプやってとひとつずつ進んでいくんですけど、どんなに長く一生懸命やってもできないとかなら、多分くじけちゃうと思うんですけど、そういうのが意外となかった。

1つできるとお客さんや先輩が褒めてくれたりとか。そうすると、自分ってもう少しいけるのかなって。そうしてまた次って、その繰り返しで現在に至っていますね。美容師というか技術者、職人みたいなのはみんなそうなんじゃないですかね。

で、実際にやってみてお客さんが、うん、いいぞって言わない限り、いいか悪いかわからないじゃないですか。やっぱりその方の反応が一番うれしいんじゃないかなと思うんですね。その辺が今までつながってるような気がしますね。

できることは別に何でもやって差しあげたい

長くかかわるお客様との関係は、美容室としての一般的な仕事のイメージからはかけ離れたサービスまで、いつの間にか広がっているそうです。

同じように年を取って

昔はどっちかって言うとお客さんに甘えていた部分も当然あったんでしょうし、お客さんから色んなアドバイスとかって形で、ものじゃなくてもいろんなものを頂いていたわけですね。

だんだん年とってくると、お客さんも同じように年取っているんですよね。僕より上に。そうすると何か温かい言葉とか、うちは、外に階段が2段あるんですけど、そこでもちょっと手を差し伸べてみるとか、そういうのが自然と逆に今はできるというか。

かといってこのお客さんに17年間ずっと食べさせてもらったとか、そういうプレッシャーは別にないんですけど、ただ今までいろんなことをしてもらってここまできて、もしかしてこの人がここで階段でこけたら大変だよなって思いが自分の中でも出てくるっていうか。

相手に何かしてあげたい。

スマホの使い方を教えることも

ガラケーからスマホに切り替えようとしているお客さんがたくさんいるんですよ。年配の方で。おうちで娘や息子に聞いたりするとケンカになっちゃうので結局はわからない。

ひとつコンセンサスが取れていればいいみたいな感じで。話題性もあるし、それを教えてあげるみたいなのもけっこうありますよね。

できることは別にやって差し上げたい、みたいな。できればできることは何でもっていう感じで。

ネットのお買い物代行まで

お客さんでもネットで買い物するのが、何か怖いっていう抵抗があるじゃないですか。慣れてくれば、そんなに怖いっていう感覚もないし。

新しい通帳を一冊作って1万か2万ぐらい入れて、そこから出入りさせればって言っても、それでも踏み切れない人とかいるんでね。

そういう人はじゃあ買ってあげますよ、何が欲しいんですかって。笑 アイススケートの真央ちゃんが使ってるお布団を注文してあげたりとか。そういうこともけっこうやってあげますね。

頻繁になる白髪染めはヘナがおすすめ
髪の痛み方はかなり抑えられますね

サラリーマンから美容師へ

堅苦しすぎる雰囲気がなく、丁寧ですがとても気さくに接してくださる石山さん。美容学校に入ってから、美容師になるまでのみちのりは、ちょっと意外な経緯でした。

インストラクターに

美容師の人気がすごく下火のところだったんですよ。1クラスぐらいしかなくて。在学中に、代官山にあったその学校がもう運営できなくなって、近くにあった美容メーカーが学校を買い取ったんですね。

結局このメーカーに入社しちゃったんです。2年位いました。萩原宗さんやいろんな偉い先生方をつれて、講習をやったりショーをやったりとか、メーカーサイドの裏方、美容部員のインストラクターでした。

そのころ美容室は6時から7時ぐらいが閉店の店が多かったんですよ。閉店後にお店に行って、黒板で理論から実習まで、自分のところのパーマ液とかカラー液とかシャンプー、リンス、その辺のところのレクチャーですね。

僕らはまだ20代で、40、50の先生方に生意気にも、いや先生、こうやって角度はこうですから、みたいな感じで、もちろん自分のところの製品だけですけどね。それと毛髪理論をお話して夜おそくに帰る生活でした。

カットブームが転機

それを1年半から2年ぐらいずっとやってたんですけど、何かやっぱり、方向違うなって言う感じがあって。萩原さんのショーとか色んな有名講師の方とかを見て、何かしっくりこなかったっていうか。

それまでは、カーラーを巻いてサカゲを立てたり、美容師の技術力で、風が吹いても揺れないスプレーでカチッと固められたヘアスタイルが主流で、切るときもレザーを使っていたんですよ。

そこに、ロンドンのヴィダル・サッスーンが唱えたカット理論で、はさみを使って切る、シザーカットが主流のカットブームというのが来たんですね。すごく新鮮でしたね、頭の中でヘアスタイルを切れるんですよ。

それで今までの技術を捨てて、カットを一からやらなきゃいけないって言うんでやり始めた時から、美容に戻れるような感じになったんですね。それまではどっぷりサラリーマンぽい感じだったんですけどね。

メーカーサラリーマンから美容師へ

(インタビュアー : 美容師さんは学校でてすぐなるんだと思っていました。技術とか知識とか知っているのは強いんでしょうね)

今思うとそうなんですけどね。カリスマ美容師とかああいう感じは当時ぜんぜんなかったですね。

日本の美容自体が下降していて美容師になるのもどうかなーって思っていところに、そういう色んなショーだとか色んな話が出てくると、こういうのもいいんだなって。

それをやるには、お店に勤めないといけないか、海外行かなきゃいけないか、とか何かやらなきゃいけないかとか、選択肢があって。

そうすると当然、一番手っ取り早いのは美容室に勤めるということだって、そこからですね、はじまったのは。

明るい店がいいなって

爽やかな明るさと、白と緑が印象的な店内ですが、美容師さんとして経験を積まれた後、練馬にお店を出すことに対しては、どんな経緯があったのでしょうか、石山さんに伺いました。

なにげなくて分かりやすいスタイル

2000年の11月にオープンして、ちょうど17年経ちましたね。きっかけはごく普通に、お店をオープンという形で考えていました。ここを使っていいよという話になって店舗に改装したんです。

お店の名前の「ヘアーグリップ」は、ヘアーピンという意味です。なにげない、どこにでもある、分かりやすい名前にしたかったんですね。

仕事でもコテコテとしたものより、ブラシなども使わずに、お客様が指でかんたんに形を作れるようなヘアスタイルを第1に考えていて、この店名をつけました。

夜でも明るいな、何だろうなってお店に

(インタビュアー : 今の内装は、その最初の頃からと同じなんですか?)

床とか壁は変えました。一番最初はもっと白かったんですけど。ちょっとベージュに変えましたね。やさしい色に。

最初にこの店作ったときも、やっぱり明るい店がいいなっていう感じでした。明るければそんなに宣伝もしなくても、見えてくれさえすれば何とかなるんじゃないか、って考えがあったんで、あえて蛍光灯にしたんですよね。

遠くから見てもなんとなく、夜でも明るいな、何だろうなっていう感じがいいかなって。それだけで17年きちゃいました。そんなに大した宣伝もしてないですし。

手触りがぜんぜん違う

全体的に、髪が痛まない植物系ヘアカラーに興味が強くなってきているそうですが、特に40代以上のお客様で白髪が気になって、毎月とかもっと頻繁に10日に1度は染めたいという方は、一般的なアルカリカラーだと頭皮や髪が痛んで対処できなくなるので、若々しい健康的な髪のために、ヘナでのヘアカラーをおすすめしているそうです。

40代以上ならヘナがおすすめ

年齢層が高くなると、白髪が多くなるじゃないですか。そういう方は、同じヘナのカラーを使っても、明るくでるんです。そうです、地が白いから。

昔、ヘナって暗いのよね、もう少し明るくならないのかしらって言ってた方が、10年ぐらい経って、何か最近ヘナって色も明るいし良くなったのねって。それは白髪が多くなってきたからなんですよって。

ヘナ自体はまったく変わっていないです。同じ自然の植物ですから。それに少し藍色だとか植物系のものを入れているところもあるんですけど、植物系同士だと、白髪にはきれいに発色しますけど、黒い髪にはほとんどわからない。

その代わり痛まないですけどね。やっぱりケミカルのジアミン系とか何か色素が入っていれば、白髪の部分には色がついて、黒い部分も少し明るく見えるぐらいですよね

痛みが少ないヘナがベースのヘアカラー

(インタビュアー:完全なケミカルのものよりは、ヘナがベースのもののほうが、痛みは少ないんですか)

ぐっと少ないです。たとえば10痛むのに対してヘナだったら1か2、行くかなぐらい。かなりの差がありますね。アルカリカラーの場合、トリートメントや植物エキス配合とか聞きますけど、それは後から髪に浸透して入るだけ。

まずブリーチ剤なんですよ。それがまずその人のメラニン色素を全部分解していくんですけれど。黒い髪の毛を一度ブリーチでベースを明るくした上に色素が入ってくるんですが、シャンプーのたびに少しずつ流れ出ちゃうんです。

1ヶ月ぐらいで色素が退色して流れ落ちて、光に当たるとキラキラしたブリーチの色になってしまって、それを何回も繰り返すと髪は痛むし、頭皮が犯されます。だから多少何か入っていても、ヘナのほうがまだぜんぜんいいですよ。

一番多い感想は「手触りがぜんぜん違う」

(インタビュアー:アルカリのカラーからヘナに変えられた方って、どういう意見が多いんですか)

もうぜんぜん手触りが違うって言いますね。1回目ってだいたい、数センチしか自分の地毛がないんですよね。あと残りは前に染めているところですね。毛先が痛んでる方だと、1回目ではまだカサカサする。

3回ぐらいやれば、手を髪に通しても、もう本当に手触りがぐっとよくなる。それまでに3センチぐらい根元が伸びてヘナだけの薬剤になっていますんで。手触りのよさは、お客さんの口から出る満足感としては一番高いですね。

あとはしいていえば、ヘアスタイルが作りやすくなったっていうのとか。バサバサしてどうしようもなかったのが、何か落ち着いてるわ、みたいな感じで。

まあヘナの場合はほんとうに年配の女性や、髪の毛と地肌、髪が薄くなったと気になさる方には、ぜひおすすめしたいですね。

ヴィダル・サスーン : イギリス生まれのイスラエル人。ヘア・ドレッサーであり実業家。パーマ、セットが基本だったそれまでのヘアスタイルを、カットだけでセットのいらない、現在のヘアカットの基本的な技術となっている「サッスーン・カット」を生み出してヘアスタイルの革命を起こし、美容界に大きな影響を及ぼしました。

萩原 宗(はぎわら そう) : 1970年代にロンドンで学んだサッスーン・カットを創世期から日本に広めました。多数の優れたヘアスタイリストを輩出している国内で一番歴史のあるカットスクールをもち、全国の美容師、理容師の指導や働く環境づくりなどに幅広く貢献しています。

カットブーム : ヴィダル・サッスーンによるレザーからシザー(はさみ)が主流のカットスタイルへの転換がきっかけで盛り上がりました。カットする時の角度で毛先にどの位のレイヤー(段差)が出来るか事前に計算でき、理論的に技術を伝えられるようになったことでさらにブームに勢いがつきました。シザーカットとブローで、風に揺れても元に戻るような軽やかなヘアースタイルが可能になり、さらに軽さを求めて毛先をセニング(すく)するなどのカット技術へ発展し、見た目をさらに軽くとカラーブームへと移っていきました。


インタビューの続きは、2018/1/24に公開予定です。

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5. インタビュアーから見たヘアーグリップさん

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